白髪染めの市場は6,485億円まで広がりました。ただ、サロン染めの利用者数ではなく、使われた金額が伸びた数字です。発表の中身と、読み違えやすい点を一次データから整理します。
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- リクルートのホットペッパービューティーアカデミーが2026年9月30日、白髪染め市場規模を6,485億円(前年比+424億円)と公表。サロン染めは4,889億円で、サロン利用者は推計1,281万人です。
- 調査上の月平均金額は3,180円で、前年の2,950円から230円増えています。物価高による変化は「特にない」が52.7%でした。
- 市場の数字はメーカー・店舗の損益や自店の売上を示すものではありません。自店の白髪染め客の客数と単価を分けて見ることが出発点になります。
1. 2026年9月30日に何が公表されたのか
要点:白髪染め市場は6,485億円で前年より424億円増え、そのうちサロン染めが4,889億円を占めます。
これから公表された数字の中身について解説します。取り上げるのは次の2点です。
- 1-1 市場規模とサロン染めの金額
- 1-2 利用者数と月平均金額
1-1 市場規模とサロン染めの金額
ホットペッパービューティーアカデミーは2026年9月30日、「白髪・グレイヘアに関する意識調査2026」を公表しました。白髪染めの市場規模は6,485億円で、前年から424億円増えています。〔機関:ホットペッパービューティーアカデミー(リクルート)/資料名:白髪・グレイヘアに関する意識調査2026/公表日:2026年9月30日〕
このうちサロン染めの市場は4,889億円で、前年から435億円増えました。差し引きすると前年のサロン染めは約4,454億円という計算になり、増加率は1割弱です(この前年値と増加率は、公表された増加額から当編集部が計算した数字です)。市場全体の増加額424億円より、サロン染めの増加額435億円のほうが大きい点も押さえておきたいところです。
1-2 利用者数と月平均金額
サロン染めの利用者は推計1,281万人です。サロン染めにかける平均金額は月3,180円で、前年の2,950円から230円、率にして約7.8%上がっています(増加率は当編集部の計算です)。同ページは、利用者の推計人口は前年から大きく変わらないとしています。
この金額は月あたりの平均金額と書かれていますが、集計の対象範囲までは当編集部では確認できていません。自店の客単価とそのまま並べて比べるのは避けたほうが安全です。
2. 金額が伸びた中身を読む
要点:公表された数字だけでは、増加の理由は断定できません。ただ、月平均金額の上昇は読み取れます。
これから伸びの中身について解説します。取り上げるのは次の2点です。
- 2-1 物価高による変化と、金額が伸びた背景
- 2-2 サロンに求められていること
2-1 物価高による変化と、金額が伸びた背景
物価高による変化について、「特にない」と答えた人は52.7%でした。〔機関:ホットペッパービューティーアカデミー(リクルート)/資料名:白髪・グレイヘアに関する意識調査2026/公表日:2026年9月30日〕
同ページは、サロン染め利用者の推計人口は1,281万人で前年から大きく変わらない一方、平均金額が上がっており、サロンに通い続ける人の支出増が市場拡大につながったと考えられる、という趣旨で説明しています。市場の数字は推計値で、増えた要因の内訳までは示されていません。
2-2 サロンに求められていること
同調査では、サロンに対して「リピーター割引」を求める人が74.5%、「リタッチ(根元染め)のみ」の注文を求める人が62.6%という数字も示されています。グレイヘア・白髪ぼかしの認知率は女性で47.1%で、4年で約20ポイント上がったとされています。
値引きの要望と、根元だけを染めたいという要望の両方が高いことは、単価をどう設計するかを考える材料になります。どちらの要望に応えるかは、自店の客層と原価によって答えが変わります。
3. この調査を読み違えないための3つの注意点
要点:市場規模は推計であり、自店の売上や仕入れ値を示すものではありません。
これから数字の扱い方について解説します。取り上げるのは次の3点です。
- 3-1 市場規模は推計値
- 3-2 自店の数字とは別物
- 3-3 調査概要を確認できていない
3-1 市場規模は推計値
6,485億円や4,889億円は、調査結果から推計された市場規模です。実際の売上の合計ではありません。
3-2 自店の数字とは別物
全国の市場が伸びていても、自店の白髪染めの客数や客単価が同じように動くとは限りません。地域や客層、メニュー構成で結果は変わります。
3-3 調査概要を確認できていない
調査の対象人数や実施時期などの調査概要は、当編集部が確認した公開ページの本文には記載がありませんでした。これらを確認できていない点は、数字を使う際の前提として押さえておいてください。
4. 美容室が自店で確認しておきたいこと
要点:市場の数字は、自店の白髪染め客の客数と単価を分けて見るきっかけとして使うのが現実的です。
これから自店での確認ポイントについて解説します。取り上げるのは次の2点です。
- 4-1 客数と単価を分けて見る
- 4-2 リタッチの扱いを決める
4-1 客数と単価を分けて見る
直近1年の白髪染めメニューについて、客数と平均会計額を分けて並べてみてください。全国の傾向が自店にも当てはまるのかが分かります。来店間隔の見方は、白髪ストレス34日が商品化|サロン合間ケアと来店周期の設計でも整理しています。
4-2 リタッチの扱いを決める
リタッチのみの需要が6割を超えているという数字は、専用メニューを置くかどうかの検討材料になります。ただし、リタッチ専用の価格を下げると全体の客単価が下がる可能性もあります。来店周期との関係は美容室の来店周期を短くする方法|通う間隔を縮める設計が参考になります。
ほかの業界動向は美容室経営に効く業界動向2026|コスト・制度・集客の最新まとめにまとめています。
よくある質問
Q1. 白髪染め市場が伸びているので、値上げしても客数は減りませんか。
この調査からは断定できません。物価高による変化が「特にない」人は52.7%という数字は確認できますが、値上げ後の客数の変化を示したデータではありません。〔機関:ホットペッパービューティーアカデミー(リクルート)/資料名:白髪・グレイヘアに関する意識調査2026/公表日:2026年9月30日〕
Q2. 月平均金額3,180円は、1回の客単価ですか。
調査ページには「月3,180円」と書かれており、1回あたりの客単価とは書かれていません。集計対象の範囲は確認できていないため、自店の客単価との直接比較は避けてください。
Q3. まず何から確認すればいいですか。
自店の白髪染め・リタッチ客について、直近1年の客数と平均会計額を分けて出すところからです。全国の数字と自店の数字は一致するとは限りません。
出典
- ホットペッパービューティーアカデミー(リクルート)/白髪・グレイヘアに関する意識調査2026/公表日:2026年9月30日/https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/trade/hair/shiraga/82547/
- ホットペッパービューティーアカデミー/お知らせ/公表日:2026年9月30日/https://hba.beauty.hotpepper.jp/news-release/83071/
※本記事は公表資料の数値をまとめたもので、特定の事業・商品の効果を保証するものではありません。2026年10月1日時点の情報です。価格設定や雇用に関する判断は、必要に応じて専門家へご相談ください。

