値上げをしたら、ハイトーンカラーのお客さまは離れてしまうのか。ブリーチを使う手の込んだメニューだけに、価格改定の前は迷う方が多いと思います。リクルートのホットペッパービューティーアカデミーが2026年8月に実施した調査では、直近1年以内にハイトーンカラーの料金が値上げされたと答えた人は38.7%でした。それでも全世代で8割を超える人が「継続したい」と答えています。この記事では2026年10月1日公表の研究員コラムを中心に、年代で変わるサロン選びの重視点と、値上げの前後に点検したい3つのことを整理します。
この記事を3行で解説
- ハイトーンカラーの値上げを直近1年以内に経験した人は38.7%で、値上げされても全世代で8割超が「継続したい」と回答しています。
- 継続理由のトップは全年代共通で「自己投資の一つだと思うから」。サロン選びの重視点は、10代が料金の安さ、20代が立地と口コミ、30代以降が過去の満足度と予約の取りやすさでした。
- 同じ調査の前編では、約17%(16.9%)が「いつもは行っていない、ハイトーンカラーが得意な美容室・理容室」を選んでおり、「安さ」より「得意」の訴求が新規獲得の鍵とされています。
株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー「付加価値メニューに関する調査【ハイトーンカラー編】」(実施時期:2026年8月)
本記事の数値は、同調査を解説した研究員コラム2本に掲載された値です。後編「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)と、前編「ブームから定番へ。3人に1人が染めるハイトーンは「安さ」より「得意」が新規獲得のカギに」(公表日2026年9月29日)。文責はいずれもホットペッパービューティーアカデミー研究員 田中公子氏です。
調査手法・有効回答数は、2本のコラムのどちらにも記載がありません。前編には、スクリーニング調査の対象が15〜49歳の男女であること、利用者の実態設問が直近1年以内にハイトーンカラーを利用した女性(15〜49歳)への調査であることが書かれています。
研究員コラム(後編)を見る 研究員コラム(前編)を見る
38.7%は利用者に聞いた回答の割合であり、サロン側がハイトーンカラーを値上げした店舗の比率(実施率)ではありません。「継続したい」も意向であり、実際の来店行動を示す数値ではありません。
1. 値上げを経験した人は38.7%、それでも8割超が継続したい
要点:直近1年以内にハイトーンカラーの料金が値上げされたと答えた人は38.7%。値上げされた場合の継続意向は、全世代で8割を超えました。
これからハイトーンカラーの値上げをお客さまがどう受け止めているかについて解説します。
- 1-1 値上げを経験した人は38.7%
- 1-2 全世代で8割超が継続したい
1-1 値上げを経験した人は38.7%
直近1年以内に通っているサロンでハイトーンカラーの料金が値上げされたかを聞いたところ、全体で38.7%、およそ4割の人が「値上げされた」と回答しました〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。
10人に4人ほどが値上げを体験している、という水準です。美容サロン全体の値上げ経験については、当メディアでも美容室の値上げに73.3%が納得したリクルート調査を取り上げています。ヘアサロンで値上げがあった(予定を含む)と答えた利用者は51.0%(調査対象は20〜49歳)、値上げに納得している人は73.3%でした〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー「美容サロン利用における物価高の影響調査」(公表日2026年7月31日)〕調査本体。ハイトーンカラーの38.7%は設問の範囲が異なるため、この数字と単純には比べられません。
1-2 全世代で8割超が継続したい
値上げされた場合の利用継続意向を聞くと、全世代で8割を超える人が「継続したい」と答えました。利用頻度についても「特に変わらない」という回答が高い割合を占めています〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。コラムはここから、値上げに直面しながらもハイトーンカラーへのニーズが底堅いと読み取っています。
ただし、年代別の継続意向の内訳や正確な割合はコラム本文には書かれておらず、グラフ中心の掲載です。「8割超」という表現以上の細かい数字は、本記事では扱いません。
2. 継続理由のトップは「自己投資」
要点:値上げされても続けたい理由のトップは、全年代共通で「自己投資の一つだと思うから」でした。
これから継続理由と、重視点の変化について解説します。
- 2-1 トップは「自己投資の一つだと思うから」
- 2-2 他人の評価から、自分の内面を満たす方向へ
2-1 トップは「自己投資の一つだと思うから」
値上げされても利用を続けたい理由のトップは、全年代共通で「自己投資の一つだと思うから」でした。そのほかに、「一度やめると、ハイトーンカラーに戻すのが大変だから」という現実的な理由や、「ハイトーンカラーが自分の個性だから」という声も挙がっています〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。
ブリーチを挟むメニューは、一度やめると色を戻す手間がかかります。やめにくさが継続理由に入っているのは、ハイトーンカラーならではの事情と言えそうです(SALOG編集部の見立てです)。
2-2 他人の評価から、自分の内面を満たす方向へ
コラムによると、物価高の影響でハイトーンカラーに求める価値も変わっています。「トレンド感」「SNS・写真映え」「異性からの印象」といった他人からの評価を気にする要素は重視されなくなり、「コストパフォーマンス」への意識が高まる一方で、「自己満足」や「自分らしさ・個性」といった内面を満たす要素がより強く重視されるようになりました〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。
お客さまにとってのハイトーンカラーが、誰かに褒められるためのものから、自分らしさを保つためのものへ移ってきている。値上げの案内文でも、流行やインスタ映えを前に出すより、その人らしさや仕上がりの満足感に触れたほうが届きやすいかもしれません(SALOG編集部の見立てです)。
3. 10代は料金、20代は立地と口コミ
要点:若年層は値上げで安価なサロンへの移行を検討する傾向が相対的に高く、サロン選びの重視点は10代が「料金が安いこと」、20代が「通いやすい立地」と「口コミの評判が良いこと」でした。
これから10代・20代の価格感度と、サロンを選ぶ基準について解説します。
- 3-1 若年層は価格感度が高い
- 3-2 20代は立地と口コミが1位・2位
3-1 若年層は価格感度が高い
いくら継続意向が高くても、年代によって価格感度にははっきりした差があります。若年層は値上げに対して、より安価なサロンへの移行を検討する傾向が相対的に高く表れています〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。サロン探しの重視点では、10代は「料金が安いこと」がトップでした。
3-2 20代は立地と口コミが1位・2位
20代では「通いやすい立地」と「口コミの評判が良いこと」が1位・2位を占めています〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。コラムは、限られた予算で「この価格を払う価値があるか」「失敗しないか」を口コミで見極めている様子がうかがえるとし、明確なコスパの提示と口コミでの高評価が若年層の流出を防ぐ条件になりそうだと述べています。
なお、10代と20代で重視点の1位が違う点には注意が要ります。10代は料金、20代は立地と口コミです。「若者は口コミ重視」と一括りにすると、10代の料金感度を見落とします。
4. 30代以降は過去の満足度と予約の取りやすさ
要点:30代以降は「これまでに利用して満足した経験があること」と「予約の取りやすさ」を重視し、多少の値上げがあっても「いつものサロン」を選ぶ傾向があるとコラムは見ています。
これから30代以降のサロン選びについて解説します。
- 4-1 満足した経験と予約の取りやすさ
- 4-2 「失敗しない、いつものサロン」
4-1 満足した経験と予約の取りやすさ
30代以降の大人世代がサロン探しで重視するのは、「これまでに利用したことがあり(または現在使っており)満足した経験があること」と「予約の取りやすさ」です〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。
4-2 「失敗しない、いつものサロン」
コラムは、大人世代は時間の制約が大きく、髪へのダメージのリスクも避けたいため、多少の値上げがあっても過去の満足度と技術への信頼をもとに「失敗しない、いつものサロン」を選ぶ傾向にあると考えています〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。これは研究員の解釈であり、理由を直接尋ねた数値ではありません。
5. 前編のデータで見る、時間・金額・得意店の選ばれ方
要点:ハイトーンカラー利用者の直近のヘアカラー支払い金額は平均13,086円、初回施術は平均2.30時間(138分)。直近に利用したサロンとして「いつもは行っていない、ハイトーンカラーが得意な美容室・理容室」を選んだ人は16.9%でした。
これから値上げの判断材料になる、前編コラムのデータを解説します。
- 5-1 時間と金額はどれくらいか
- 5-2 約6人に1人は「得意」で選んでいる
5-1 時間と金額はどれくらいか
利用者の実態を見ると、初回施術の平均時間は女性全体で2.30時間(138分)、10代女性は平均2.65時間(159分)です。メンテナンスにかける時間は全体で1.96時間(約118分)、最も高いのは20代の2.14時間(約128分)でした。直近のヘアカラーの支払い金額は、ハイトーンカラー利用者の平均で13,086円です〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「ブームから定番へ。3人に1人が染めるハイトーンは「安さ」より「得意」が新規獲得のカギに」(公表日2026年9月29日)〕。デザイン(手法)では、全体の41.5%が「ダブルカラー」を利用しています〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「ブームから定番へ。3人に1人が染めるハイトーンは「安さ」より「得意」が新規獲得のカギに」(公表日2026年9月29日)〕。
時間も金額もしっかりかけるメニューなので、料金の見直しは施術時間や工程の手間とセットで説明しやすい領域です。
5-2 約6人に1人は「得意」で選んでいる
直近で利用したサロンの選び方は、「いつもの美容室・理容室」が75.7%と大半を占めました。一方で「いつもは行っていない、ハイトーンカラーが得意な美容室・理容室」を選んだ人も16.9%、およそ6人に1人います。「いつもは行っていない、ハイトーンカラーが安くできる美容室・理容室」を選んだ人は多くありません〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「ブームから定番へ。3人に1人が染めるハイトーンは「安さ」より「得意」が新規獲得のカギに」(公表日2026年9月29日)〕。
コラムはここから、安さではなく得意・専門性を打ち出せれば、価格競争に巻き込まれずに他店からお客さまを引きつけるチャンスがあると読み取っています。なお前編には、ヘアカラー利用者のうちハイトーンカラー利用者が10.9%で「およそ3人に1人」という記述もあります。ただし、前編が示すヘアカラー利用者の割合は30.0%(15〜49歳の男女・スクリーニング調査)で、10.9%の分母が文中で揺れているため、本記事では「およそ3人に1人」というコラムの表現を紹介するにとどめます。
6. この数字から、サロンが点検したい3つのこと
要点:点検したいのは、値上げの納得感を伝える材料、年代別の安心材料、そして「得意」の言葉にできているか、の3つです。以下は調査結果そのものではなく、SALOG編集部の整理です。
これから、調査から読み取れる点検ポイントについて解説します。
- 6-1 値上げの納得感を伝える材料があるか
- 6-2 年代に合わせた安心材料を用意できているか
- 6-3 得意を言葉にできているか
6-1 値上げの納得感を伝える材料があるか
後編コラムの提言は、若年層にはメリハリのあるメニュー提案と納得感を、大人世代には安心感と通いやすさを、というものです〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。施術時間や工程が長いメニューなら、何にどれだけ手間がかかっているかを料金表やカウンセリングで見える形にしておくと、納得感の材料になります。
6-2 年代に合わせた安心材料を用意できているか
10代には料金、20代には立地と口コミ、30代以降には過去の満足度と予約の取りやすさ。重視点が違うので、値上げの伝え方も変わります。たとえば口コミの導線を整える、既存のお客さまの予約枠や担当者の継続を守る、といった打ち手が考えられます。客離れ全体への考え方は、美容室の客離れ対策|「回数減」を止める3つの設計も参考になります。
6-3 得意を言葉にできているか
前編のデータでは、約6人に1人が「得意」で新しいサロンを選んでいます〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「ブームから定番へ。3人に1人が染めるハイトーンは「安さ」より「得意」が新規獲得のカギに」(公表日2026年9月29日)〕。ハイトーンカラーが得意なら、その根拠(施術の工程、仕上がり例、対応できるデザイン)を発信しておくことが、価格以外で選ばれる土台になります。メニューの見せ方や値上げの設計は、美容室の高単価化のやり方でも整理しています。
ここまでの内容は、お客さまの回答とコラムの解釈にもとづく整理です。値上げ幅や時期の正解を示すものではないので、自店の客層と施術内容に当てはめて検討してください。
まとめ
ハイトーンカラーの値上げを経験した人は38.7%。それでも全世代で8割超が継続したいと答え、理由のトップは「自己投資の一つだと思うから」でした。サロン選びの重視点は、10代が料金、20代が立地と口コミ、30代以降が過去の満足度と予約の取りやすさと、年代で分かれます。値上げの前後には、納得感の材料、年代別の安心材料、「得意」の言語化の3点を点検してみてください。業界全体の動向は美容室経営に効く業界動向2026にまとめています。
よくある質問
Q1. 38.7%は、ハイトーンカラーを値上げしたサロンの割合ですか?
いいえ。直近1年以内に通っているサロンで値上げされたかを利用者に聞いた回答の割合です〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。サロン側の値上げ実施率ではありません。
Q2. 8割超が継続したいなら、値上げしても客離れは起きませんか?
断定はできません。「継続したい」は意向を聞いた回答で、実際の来店行動ではありません。若年層は値上げで安価なサロンへの移行を検討する傾向が相対的に高いともコラムは述べています〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。
Q3. 年代によってサロン選びの基準はどう違いますか?
10代は「料金が安いこと」がトップ、20代は「通いやすい立地」と「口コミの評判が良いこと」が1位・2位、30代以降は「これまでに利用して満足した経験があること」と「予約の取りやすさ」を重視しています〔株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(公表日2026年10月1日)〕。
出典
- 株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「物価高でも「髪色」は妥協しない?失客を防ぐ年代別アプローチ」(付加価値メニューに関する調査【ハイトーンカラー編】2026年8月/公表日2026年10月1日):https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/column/c_hair/83053/
- 株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー 研究員コラム「ブームから定番へ。3人に1人が染めるハイトーンは「安さ」より「得意」が新規獲得のカギに」(同調査/公表日2026年9月29日):https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/column/c_hair/82902/
- 株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー「美容サロン利用における物価高の影響調査」(公表日2026年7月31日):https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/trade/salon/s_consumption/81380/
本記事は一次ソースの内容を整理したもので、特定のサービスや施術の効果・安全性を保証するものではありません。2026年10月4日時点の情報です。

