広告やホームページの費用に使える国の補助金として、美容室でも名前が挙がる小規模事業者持続化補助金。その第20回の申請受付は2026年11月5日に始まり、締切は12月15日の17時です。気をつけたいのは、申請締切の手前に別の締切があることで、事業支援計画書の発行受付は12月4日で締め切られます。この記事では、公募要領から美容室が先に確認しておきたい対象の条件、補助額、対象経費、スケジュールを、一次情報にあたって整理します。
この記事を3行で解説
- 第20回の公募要領は2026年5月27日に公表され、申請受付は11月5日(木)から12月15日(火)17時まで、電子申請のみ。
- 通常枠は補助上限50万円・補助率2/3。インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円の上乗せがあり、両方満たすと200万円上乗せ。
- 事業支援計画書(様式4)の発行受付は12月4日で締切。申請締切の12月15日より11日早く、以降は発行を依頼できない。
1. 第20回の公募要領が公表された:日程と申請方法
要点:公募要領は2026年5月27日に公表され、申請受付は2026年11月5日(木)から12月15日(火)17時までです。
これから第20回の日程と申請方法について解説します。
- 1-1 公表は5月27日、受付は11月5日から12月15日17時
- 1-2 申請は電子申請のみ、GビズIDが必要
1-1 公表は5月27日、受付は11月5日から12月15日17時
中小企業庁は2026年5月27日、小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(第20回)の公募要領を公開したと発表しました〔中小企業庁/「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(第20回)」の公募要領を公開しましたの発表/2026年5月27日公表/発表ページ〕。公募要領はその後改訂されており、この記事の作成時点で確認できた版は、2026年7月21日改訂の第8版です〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.1)〕。
申請受付の開始は2026年11月5日(木)、受付締切は2026年12月15日(火)17時と記載されています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.3、P.22)〕。公募要領には「予定は変更する場合があります」との注記があるため、最新の日程は事務局のページで確認してください。11月5日から12月15日までは41日間で、この日数は本記事での計算値です。記事公開日の10月5日から受付開始までは31日あります。
1-2 申請は電子申請のみ、GビズIDが必要
公募要領は、申請を電子申請システムで行うものとし、GビズIDプライムまたはGビズIDメンバーのアカウント取得が必要と定めています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.22〜23)〕。
IDの発行には時間がかかることがあるため、受付が始まる11月5日までに取得を済ませておくと、初日から申請書の入力に進めます。なお、商工会議所地区と商工会地区では窓口が分かれるため、自店がどちらに当たるかは事務局や最寄りの商工会議所・商工会に確認してください。
2. 美容室が対象になるか:従業員数と補助額
要点:商業・サービス業は常時使用する従業員5人以下が要件で、通常枠の補助上限は50万円、補助率は2/3です。
これから対象の条件と補助額について解説します。
- 2-1 要件は常時使用する従業員5人以下
- 2-2 補助上限は50万円、補助率は2/3
- 2-3 特例を満たすと上限は最大250万円
2-1 要件は常時使用する従業員5人以下
公募要領の補助対象者の表は、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)の要件を、常時使用する従業員の数が5人以下としています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.4)〕。
公募要領は、常時使用する従業員を労働基準法第20条の「解雇の予告を必要とする者」とし、日雇労働者、2か月以内の期間雇用者、試用期間中の者、会社役員、同居の親族従業員は含まれないと定めています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.4)〕。業種の考え方は別紙の参考資料を参照するとされており、この記事の作成時点で、美容業の扱いを直接示す記載や、業務委託のスタイリストの扱いは確認できませんでした。面貸しや業務委託が多い店は、数え方で結果が変わる可能性があるため、最初に事務局か窓口へ確認するのが安全です。
2-2 補助上限は50万円、補助率は2/3
通常枠の補助上限は50万円、補助率は2/3です。賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4とされています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.7〜8)〕。
計算の例として、補助の対象になる経費が90万円だった場合、2/3は60万円ですが上限が50万円のため、補助は50万円、残りの40万円は自己負担になります。この例は編集部の計算で、実際の金額は公募要領の経費区分に沿って決まります。
2-3 特例を満たすと上限は最大250万円
公募要領には、インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円の上乗せがあり、両方の要件を満たす事業者は200万円の上乗せと記載されています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.8〜11)〕。基本の50万円と合わせると最大250万円になる計算です。
特例の上乗せ額は、それぞれの要件に該当する事業者に限られます。要件は補助事業の終了時点で満たす必要があると公募要領に書かれています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.8〜11)〕。賃金引上げ特例はスタッフの給与設計に関わるため、検討するときは社労士などの専門家に相談してから決めると安心です。
3. 補助対象経費:広報費とウェブサイト関連費の注意点
要点:対象経費は8つの費目で、ウェブサイト関連費は上限30万円・単独では申請できません。
これから対象経費について解説します。
- 3-1 対象経費は8つの費目
- 3-2 ウェブサイト関連費は30万円まで、単独では申請できない
- 3-3 消耗品や通信費などは対象外
3-1 対象経費は8つの費目
公募要領が定める費目は、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費の8つです〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.11〜20)〕。チラシや広告は広報費、ホームページの制作や改修はウェブサイト関連費の枠で考えることになります。広報費もウェブサイト関連費と同じく、広報費のみによる申請はできず、補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.13)〕。スタッフの求人広告は対象外の例に挙げられています。過去の持続化補助金の使い方は美容室の持続化補助金活用ガイド|対象経費と申請の流れでも整理しています。
3-2 ウェブサイト関連費は30万円まで、単独では申請できない
公募要領は、ウェブサイト関連費のみによる申請はできず、ほかの経費と一緒に申請する必要があるとしています。この経費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.14〜15)〕。
ホームページだけを作り直したい店でも、チラシや広告などほかの対象経費と組み合わせた計画を立てる必要があります。
3-3 消耗品や通信費などは対象外
対象外経費の例として、消耗品、通信費、金利、税務申告費用などが公募要領に挙げられています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.19〜20)〕。消耗品の例としては、タオル、シーツ、化粧品の購入などが公募要領に示されています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.19)〕。カラー剤やシャンプーなど日常的に使う薬剤類は消耗品に当たる可能性があるため、経費に入れる前に区分を確認してください。
4. 申請前に押さえる4つの注意点
要点:交付決定前の発注は対象外、事業支援計画書は12月4日締切、応募は1回の締切につき1件です。
これから申請前の注意点について解説します。
- 4-1 交付決定前の発注・契約・支出は対象外
- 4-2 事業支援計画書の発行受付は12月4日まで
- 4-3 同じ締切回への応募は1件だけ
- 4-4 過去に採択された店は再申請の条件を確認
4-1 交付決定前の発注・契約・支出は対象外
公募要領は、補助金交付決定通知書を受け取る前は補助対象経費を支出できず、交付決定日より前の発注、契約、支出行為は補助対象外としています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.24〜25)〕。チラシの印刷やホームページ制作を先に発注してしまうと、その費用は補助されません。
4-2 事業支援計画書の発行受付は12月4日まで
事業支援計画書(様式4)の発行受付締切は2026年12月4日(金)で、受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできないと公募要領に書かれています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.3、P.22)〕。申請締切の12月15日(火)より11日早い日付です。申請の準備は12月15日ではなく、12月4日を基準に逆算します。
4-3 同じ締切回への応募は1件だけ
同一事業者からの同一受付締切回への応募は1件で、複数応募が判明した場合はすべて不採択になると公募要領に定められています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.23〜24)〕。店舗ごとに別々に出す場合も、事業者が同じかどうかを先に確認してください。
4-4 過去に採択された店は再申請の条件を確認
公募要領が定める過去の公募回(一般型の通常枠、コロナ特別対応型、低感染リスク型ビジネス枠、創業型)に採択されて補助事業を実施した事業者は、事業実施期間の終了日が属する月の翌月から1年が経過し、報告書の提出が完了した後に申請できます〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.5〜6)〕。以前に持続化補助金を使った店は、前回の事業終了時期と報告書の提出状況を確認してから進めてください。補助金全体の種類は美容室が使える補助金・助成金の種類と探し方にまとめています。
5. 受付開始までの逆算スケジュール
要点:基準日は12月4日の事業支援計画書の発行受付締切で、受付開始の11月5日までにIDと計画の骨子を整えておきます。
これから日程の整理について解説します。
- 5-1 押さえる日付は3つ
5-1 押さえる日付は3つ
公募要領に記載された日付は次の3つです(予定は変更する場合があるとの注記つき)〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.3、P.22)〕。
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年11月5日(木) | 申請受付開始 |
| 2026年12月4日(金) | 事業支援計画書(様式4)の発行受付締切 |
| 2026年12月15日(火)17時 | 申請受付締切 |
編集部の案として、10月中にGビズIDの取得と、窓口への従業員数・対象経費の確認を済ませ、11月の受付開始後に申請書を入力しながら、12月4日までに事業支援計画書の発行を受ける流れが考えられます。発行の依頼の前に、電子申請システムで経営計画と補助事業計画を入力する手順があるため、窓口の予約や面談の所要日数も見込んでおくと安全です〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.22)〕。賃上げやコストの動きは美容室の賃上げ補助金2026|加点措置と申請期限の注意点や、制度全体の動きをまとめた美容室経営に効く業界動向2026|コスト・制度・集客の最新まとめもあわせてご覧ください。
6. よくある質問
要点:従業員数、ホームページ単独の申請、発注のタイミングの3点をまとめました。
Q1. 従業員が6人いる美容室は申請できますか。
公募要領の表では、商業・サービス業の要件が常時使用する従業員5人以下とされているため、6人の場合は表の数字だけを見ると超えています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.4)〕。ただし、常時使用する従業員の範囲は公募要領の定義に従うので、パートや業務委託の扱いを含めて事務局や窓口に確認してください(定義は2-1を参照)。
Q2. ホームページだけを作り直す申請はできますか。
できません。ウェブサイト関連費のみによる申請はできず、ほかの経費と一緒に申請する必要があります。この費目の上限は30万円(税込)です〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.14〜15)〕。
Q3. 先にチラシを発注しても補助の対象になりますか。
なりません。交付決定日より前に行われた発注、契約、支出行為は補助対象外と公募要領に書かれています〔小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区)/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)/2026年7月21日改訂/公募要領PDF(P.24〜25)〕。発注は交付決定通知書を受け取ってからにしてください。
ご利用にあたって
本記事は2026年10月5日時点で公表されている情報をもとにした一般的な情報提供であり、個別の経営判断・税務・労務に関する助言ではありません。記載した補助上限・補助率・対象経費・要件は、中小企業庁の発表および第8版の公募要領に基づく概要であり、実際の申請可否や対象経費の詳細は公募要領が正となります。申請にあたっては公募要領を必ずご確認のうえ、所在地を管轄する商工会議所・商工会、または中小企業診断士・税理士・社労士等の専門家へご相談ください。賃金引上げ特例など給与に関わる事項は社労士へ、会計・税務の取扱いは税理士へご確認ください。
更新履歴
2026年10月5日:初版公開(中小企業庁「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(第20回)の公募要領を公開しました」2026年5月27日公表、および公募要領(第8版)2026年7月21日改訂をもとに作成)。


