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最低賃金いつから?発効日は10月〜12月|美容室の対応

最低賃金いつから?発効日は10月〜12月|美容室の対応

2026年度の最低賃金が、全47都道府県で出そろいました。全国加重平均は1,177円で、前年度から56円の引き上げです。ここで見落とされやすいのが、上がる日が全国一律ではないという点です。10月1日に発効するのは15都道府県だけで、いちばん遅い沖縄は12月2日。複数の県に店舗を持つサロンが「10月から一律で切り替え」と決めてしまうと、店によっては上げ遅れや前倒し負担が起きます。この記事では、答申された金額と発効予定日を都道府県別に整理したうえで、自店がいつ・いくらに合わせればいいのかを確認する手順をまとめます。

この記事を3行で解説

  • 全47都道府県の改定額が答申され、全国加重平均は1,177円(前年度1,121円/56円の引き上げ)になった。
  • 発効予定日は2026年10月1日から12月2日まで幅があり、10月1日に発効するのは15都道府県だけ。
  • 複数店舗のサロンは「10月から一律」ではなく、店舗の所在地ごとに発効日と時給を突き合わせる必要がある。

1. 2026年度の最低賃金は全国平均1,177円で答申が出そろった

要点:全47都道府県の答申が2026年9月3日に出そろい、全国加重平均は1,177円になりました。前年度の1,121円から56円の引き上げで、目安制度が始まって以降で2番目の高さです。

これから2026年度の最低賃金として何が決まったのかについて解説します。

  • 1-1 全国加重平均は1,177円・56円の引き上げ
  • 1-2 引き上げ額は54円から65円で県ごとに違う

1-1 全国加重平均は1,177円・56円の引き上げ

2026年度(令和8年度)の地域別最低賃金は、全国加重平均で1,177円になりました。前年度の1,121円から56円の引き上げです〔厚生労働省 労働基準局賃金課/全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました/2026年9月3日公表/報道発表資料〕。

この56円という引き上げ幅について、厚生労働省は昭和53年度に目安制度が始まって以降で2番目の高さだとしています。2026年7月28日に中央最低賃金審議会が示した目安を参考に、各都道府県の地方最低賃金審議会が調査・審議して答申した結果をとりまとめたものです。目安が出た段階での見通しは最低賃金の目安1176円へ|2026年度改定と美容室の対策で整理しています。

最高額と最低額の差も縮んでいます。最高額1,280円に対する最低額1,085円の比率は84.8%で、前年度の83.4%から改善しました。同省はこの比率が12年連続で改善したとしています〔出典同上〕。地方のサロンほど上げ幅の負担が相対的に重くなる方向だ、という読み方ができます。

1-2 引き上げ額は54円から65円で県ごとに違う

引き上げ額は全国一律ではありません。47都道府県で54円から65円の幅があります。厚生労働省の答申のポイントによると、内訳は65円が1県、64円が1県、63円が2県、62円が2県、61円が4県、60円が4県、59円が5県、58円が4府県、57円が7県、56円が11道県、55円が3県、54円が3都府県です〔出典同上〕。

上げ幅が最も大きいのは佐賀県の65円、最も小さいのは東京都・神奈川県・大阪府の54円です。金額そのものは都市部が高い一方で、上げ幅は地方のほうが大きい。求人票の時給を近隣相場を見ながら決めているサロンだと、去年と同じ感覚で据え置くと、県によっては下限に張りつくことになります。

2. 発効日は10月1日から12月2日まで都道府県でバラバラ

要点:答申された改定額は2026年10月1日から12月2日までの間に順次発効する予定です。10月1日に発効するのは15都道府県で、残りの32府県はそれより後になります。

これから発効日が都道府県でどう違うのかについて解説します。

  • 2-1 10月1日に発効するのは15都道府県だけ
  • 2-2 都道府県別の改定額と発効予定日
  • 2-3 いまはまだ予定で、確定は労働局長の決定

2-1 10月1日に発効するのは15都道府県だけ

答申された改定額は、都道府県労働局での関係労使からの異議申出に関する手続を経たうえで、都道府県労働局長の決定により、2026年10月1日から12月2日までの間に順次発効される予定です〔厚生労働省 労働基準局賃金課/全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました/2026年9月3日公表/報道発表資料〕。

厚生労働省が公開している答申状況の別紙を集計すると、10月1日に発効するのは北海道・宮城・栃木・埼玉・千葉・東京・神奈川・新潟・富山・岐阜・愛知・三重・大阪・兵庫・香川の15都道府県です。10月中の別の日が22県、11月が7府県(山梨・京都・徳島・愛媛・佐賀・長崎・大分)、12月が3県(岩手・熊本・沖縄)となっています〔厚生労働省/令和8年度地域別最低賃金額答申状況(別紙)/2026年9月3日公表/別紙PDF〕。

最低賃金は10月から上がる、という言い方は正確には半分しか当たっていません。9月中に賃金表を触るなら、まず自店の県がどこに入るのかを見てからのほうが早いです。

2-2 都道府県別の改定額と発効予定日

答申された47都道府県の改定額と発効予定日は次のとおりです〔出典は上記別紙〕。

都道府県 改定後の時間額 引き上げ額 発効予定日(2026年)
北海道 1,131円 +56円 10月1日
青森 1,090円 +61円 10月29日
岩手 1,090円 +59円 12月1日
宮城 1,098円 +60円 10月1日
秋田 1,090円 +59円 10月14日
山形 1,092円 +60円 10月30日
福島 1,094円 +61円 10月16日
茨城 1,136円 +62円 10月18日
栃木 1,125円 +57円 10月1日
群馬 1,120円 +57円 10月3日
埼玉 1,196円 +55円 10月1日
千葉 1,195円 +55円 10月1日
東京 1,280円 +54円 10月1日
神奈川 1,279円 +54円 10月1日
新潟 1,108円 +58円 10月1日
富山 1,119円 +57円 10月1日
石川 1,113円 +59円 10月3日
福井 1,112円 +59円 10月4日
山梨 1,113円 +61円 11月1日
長野 1,117円 +56円 10月2日
岐阜 1,121円 +56円 10月1日
静岡 1,154円 +57円 10月15日
愛知 1,195円 +55円 10月1日
三重 1,143円 +56円 10月1日
滋賀 1,136円 +56円 10月3日
京都 1,180円 +58円 11月16日
大阪 1,231円 +54円 10月1日
兵庫 1,172円 +56円 10月1日
奈良 1,107円 +56円 10月4日
和歌山 1,101円 +56円 10月3日
鳥取 1,090円 +60円 10月3日
島根 1,092円 +59円 10月10日
岡山 1,104円 +57円 10月2日
広島 1,141円 +56円 10月11日
山口 1,101円 +58円 10月8日
徳島 1,103円 +57円 11月1日
香川 1,092円 +56円 10月1日
愛媛 1,093円 +60円 11月1日
高知 1,086円 +63円 10月29日
福岡 1,114円 +57円 10月4日
佐賀 1,095円 +65円 11月15日
長崎 1,087円 +56円 11月2日
熊本 1,092円 +58円 12月1日
大分 1,096円 +61円 11月1日
宮崎 1,085円 +62円 10月24日
鹿児島 1,090円 +64円 10月25日
沖縄 1,086円 +63円 12月2日

同じ引き上げ額でも発効日は揃っていません。たとえば56円の引き上げは11道県ありますが、北海道は10月1日、長崎は11月2日と1か月以上の差があります。金額だけを見て隣県と同じ日程だろうと判断すると、ずれます。

2-3 いまはまだ予定で、確定は労働局長の決定

現時点の発効日は予定です。答申された金額は、異議申出の手続を経て都道府県労働局長が決定し、官報公示されて初めて確定します。

金額そのものが動く可能性は高くありませんが、日付を1日単位で給与計算に落とし込む以上、最終的には自店の都道府県労働局が公示した内容を確認するのが確実です。東京都はすでに手続が終わっており、東京労働局長が54円引き上げて時間額1,280円とする決定を行い、2026年9月1日に官報公示、効力発生日は10月1日と発表されています〔東京労働局 労働基準部賃金課/東京都最低賃金を1,280円に引上げます/2026年9月1日公表/報道発表資料〕。東京のサロン向けの内容は東京の最低賃金1280円へ答申|10月改定見込みと美容室対策にまとめています。

3. 美容室が間違えやすい発効日の3つの落とし穴

要点:適用されるのは店舗の所在地の最低賃金です。本社基準で一律に切り替えると、発効日が早い県の店で下回る期間が出ます。

これから発効日をめぐって美容室が踏みやすい落とし穴について解説します。

  • 3-1 10月から一律で切り替えると下回る期間が出る
  • 3-2 基準になるのは本社ではなく店舗の所在地
  • 3-3 歩合給や固定残業代は時給換算で判定する

3-1 10月から一律で切り替えると下回る期間が出る

複数の県に店舗を持つサロンでいちばん起きやすいのが、10月の給与から全店まとめて切り替えるという運用です。一見安全に見えますが、発効日が10月1日より後の県を後回しにすると逆の事故が起きます。

本部が東京にあり、青森にも店舗があるサロンで考えてみます。東京は10月1日発効ですが、青森は10月29日発効です。青森は11月からでいいだろうと判断して11月給与から切り替えると、10月29日から31日までの3日間は改定後の下限を割ることになります。逆に全店を10月1日に新額へ揃えれば違法にはなりませんが、青森の店は28日分の上げ幅を前倒しで負担します。

どちらを選ぶかは経営判断ですが、選んだつもりがないまま片方になっているのがいちばん危ない状態です。金額の大小より、日付を1日単位で押さえておくほうが実務では効きます。

下回った場合、その部分の労働契約は無効となり最低賃金と同じ定めをしたものとみなされます。地域別最低賃金を下回った使用者には50万円以下の罰金が定められています〔最低賃金法第4条第2項・第40条/e-Gov法令検索〕。差額の支払いだけで済む話ではない、という前提で日付を扱ってください。

3-2 基準になるのは本社ではなく店舗の所在地

地域別最低賃金は、働いている事業場の所在地のものが適用されます。本社がどこにあるかではありません。地域別最低賃金は一定の地域ごとに決定され、使用者はその適用を受ける労働者に最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないと定められています〔最低賃金法(昭和34年法律第137号)第4条第1項・第9条第1項/e-Gov法令検索〕。

県境の近くに出店しているサロンや複数県に展開しているサロンでは、同じ役職・同じ勤続年数のスタッフでも下限が違う状態が普通に起こります。今回の答申でいえば埼玉は1,196円、隣の群馬は1,120円で76円の差があります。月160時間なら1万2,160円の差です。給与テーブルを全社共通で1本にしているなら、いちばん高い県に合わせるのか県別に持つのかを先に決めておかないと、毎年この時期に同じ調整が発生します。

3-3 歩合給や固定残業代は時給換算で判定する

歩合給や固定残業代を組んでいる場合は、支給額の見た目ではなく時給に換算して判定します。

最低賃金の対象になるのは、原則として毎月支払われる基本的な賃金です。1か月を超える期間ごとに支払われる賃金や、通常の労働時間・労働日の賃金以外の賃金は算入しないと定められており、時間外・休日・深夜の割増賃金や臨時に支払われる賃金、賞与などがこれに当たります〔最低賃金法第4条第3項/e-Gov法令検索〕。歩合給中心のスタイリストでも、算入される賃金を所定労働時間で割った額が下限を下回っていないかを見る必要があります。指名が落ち込んだ月や、朝練・ミーティング・講習の時間を労働時間として数え直したときに、下限を割るケースが出やすいところです。

この判定は自店の賃金項目の組み方で結論が変わります。歩合給や固定残業代を採用しているサロンは、切り替え前に社会保険労務士へ確認してください。

4. 自店の発効日と時給を確認する4つの手順

要点:店舗ごとの発効日を出し、その日時点で下回る人を洗い出し、上の等級への波及と原資までを9月中に決めておくのが最短です。

これから9月のうちに片づけておく手順について解説します。

  • 4-1 手順1 店舗の所在地から発効日を確認する
  • 4-2 手順2 発効日時点で下回る人を洗い出す
  • 4-3 手順3 上の等級への波及を決める
  • 4-4 手順4 原資の出どころを決める

4-1 手順1 店舗の所在地から発効日を確認する

店舗一覧に所在都道府県の列を足し、2-2の表から改定額と発効予定日を引いてくるところから始めます。1店舗のサロンでも、自店の県が10月1日なのかそれ以降なのかで、9月中にやる作業の締切が変わります。

発効日が10月1日の県は9月中に決着させる必要があります。11月・12月発効の県は時間がありますが、そのぶん忘れやすい。カレンダーに発効日そのものを予定として入れておくと取りこぼしません。

あわせて周知も必要です。最低賃金の適用を受ける使用者は、その最低賃金の概要を常時作業場の見やすい場所に掲示するなどの方法で労働者に周知させる措置をとらなければならないと定められており、違反には30万円以下の罰金が定められています〔最低賃金法第8条・第41条第1号/e-Gov法令検索〕。スタッフルームの掲示物が去年の額のままになっていないか、切り替えと同じタイミングで確認しておくと確実です。

4-2 手順2 発効日時点で下回る人を洗い出す

次に、発効日時点の時給が改定後の額を下回る人を全員リストにします。パート・アルバイトだけでなく、月給者も時給換算で確認します。

見落としが出やすいのは、入社したばかりのアシスタント、時短勤務のスタッフ、そして試用期間中のスタッフです。試用期間だから低くていい、という扱いはできません。試の使用期間中の者などについて最低賃金額を減額する特例はありますが、これは使用者が都道府県労働局長の許可を受けたときに限られる制度で、許可なく下回ることはできません〔最低賃金法第7条/e-Gov法令検索〕。

4-3 手順3 上の等級への波及を決める

下限に当たった人だけを上げると、その上の等級との差が潰れます。ここを決めずに走ると、上げたのに不満が出るという結果になりがちです。

アシスタントの時給が下限に合わせて上がった結果、2年目のジュニアスタイリストとの差が数十円になってしまえば、先に入ったスタッフから見て納得感がありません。下限に張りついた人だけを機械的に上げるのか、等級全体を同じ幅でスライドさせるのかを、金額を出す前に決めておきます。等級ごとに何人いて、スライドさせると総額がいくら増えるのかを並べて比べると、判断が早くなります。

4-4 手順4 原資の出どころを決める

増える人件費をどこから出すかを、切り替えと同じタイミングで決めます。ここを空欄にしたまま賃金表だけ直すと、そのまま利益が削られます。

出どころは大きく3つです。メニュー価格に乗せる、生産性を上げて1人あたりの売上を伸ばす、支援策を使う。価格に乗せる進め方は価格転嫁率39.9%|美容室が人件費を値上げに乗せる手順で手順に分けて解説しています。

支援策については、東京労働局の今回の報道発表に賃上げ支援助成金パッケージのリーフレットと令和8年度業務改善助成金の案内が別添として付いています〔東京労働局 労働基準部賃金課/東京都最低賃金を1,280円に引上げます(別添1・別添2)/2026年9月1日公表/報道発表資料〕。要件や申請時期は制度ごとに異なるため、使えるかどうかは社会保険労務士や各労働局の窓口で確認してください。制度と相場の全体像は美容室経営に効く業界動向2026|コスト・制度・集客の最新まとめにまとめています。

5. 増える人件費をどこから出すか

要点:まず1人あたり月いくら増えるかを額で出します。率で議論すると判断がぶれるので、増加額を1施術あたりに割り戻すのが早いです。

これから増える分をどう見積もり、どう吸収するかについて解説します。

  • 5-1 増える額を人数分まで出してから考える
  • 5-2 価格で吸収する分と生産性で吸収する分を分ける

5-1 増える額を人数分まで出してから考える

最低賃金が上がると人件費が増える、という言い方のままでは手が打てません。何人が、いくら、何時間分上がるのかまで出します。

仮に全国平均並みの56円の引き上げがそのまま自店の時給に効くとして、月160時間働くスタッフが3人いれば、増加額は月2万6,880円、年間で32万2,560円です。これは引き上げ幅から機械的に計算した試算で、実際は所定労働時間・人数・波及の有無で変わります。それでも、この一枚があるかないかで議論の質がまったく違ってきます。

5-2 価格で吸収する分と生産性で吸収する分を分ける

出した増加額を、価格で回収する分と生産性で回収する分に割り振ります。全部を値上げで賄おうとすると幅が大きくなりすぎ、全部を生産性で賄おうとすると現場が先に消耗します。

年間32万2,560円の増加を、年間の総施術回数で割れば1施術あたりの必要額が出ます。年3,000回なら約108円です。この数字を見てから、メニュー価格を100円上げるのか、平均単価を上げる設計にするのか、あるいは半分ずつにするのかを決めます。上げ幅を先に決めて後から理由を探すのではなく、必要額を先に出して手段を選ぶ順番にすると、スタッフにもお客様にも説明ができます。

6. まとめ

要点:全国加重平均は1,177円で56円の引き上げ。発効日は10月1日から12月2日まで幅があり、10月1日は15都道府県だけです。自店の県の発効日を先に確認してください。

2026年度の地域別最低賃金は、全47都道府県の改定額が2026年9月3日に出そろいました。全国加重平均は1,177円で、前年度の1,121円から56円の引き上げです。引き上げ額は54円から65円まで県ごとに差があり、発効予定日も10月1日から12月2日までばらついています。10月1日に発効するのは15都道府県で、残る32府県はそれより後。複数店舗を持つサロンが一律で切り替えると、下回る期間が出るか、前倒しの負担が出るかのどちらかになります。まず店舗の所在地から発効日を引き、その日時点で下回る人を洗い出し、上の等級への波及と原資の出どころまでを9月中に決めるのが最短です。

  • 全国加重平均は1,177円(前年度1,121円/56円の引き上げ)。目安制度開始以降で2番目の引き上げ幅。
  • 引き上げ額は54円から65円で県ごとに違い、最大は佐賀県の65円、最小は東京都・神奈川県・大阪府の54円。
  • 発効予定日は2026年10月1日から12月2日まで。10月1日は15都道府県、10月中の別日が22県、11月が7府県、12月が3県。
  • 適用されるのは店舗の所在地の最低賃金。本社の所在地ではない。
  • 歩合給や固定残業代は時給換算で判定する。試用期間中も原則として下回れない。
  • 現時点の発効日は予定。最終的には自店の都道府県労働局の公示を確認する。

7. よくある質問

要点:発効日の確認先、発効前に引き上げてよいか、月の途中で発効する県の給与計算の3点をまとめました。

Q1. 自店の最低賃金がいつから上がるかは、どこで確認すればいいですか。

厚生労働省が公表している令和8年度地域別最低賃金額答申状況の別紙に、47都道府県の改定額と発効予定日が一覧で載っています〔厚生労働省/2026年9月3日公表/報道発表資料〕。ただしこれは答申段階の予定です。確定した日付と金額は、自店の都道府県労働局が官報公示した内容が基準になります。

Q2. 発効日より前に、答申された金額へ引き上げても問題ありませんか。

最低賃金は下限を定める制度なので、それより高い金額を先に払うこと自体は制度上の問題にはなりません。複数県に店舗があるサロンが事務を揃えるために早いほうへ合わせる、という判断はあり得ます。ただし前倒しした分は自社の負担になります。また、いったん引き上げた時給を後から引き下げる場合は労働条件の変更にあたるため、扱いが変わります。自店の状況に合わせて社会保険労務士に確認したうえで決めてください。

Q3. 発効日が月の途中の県は、その月の給与計算をどう分ければいいですか。

発効日以降の労働時間に新しい下限が適用されるため、月の途中で発効する県では発効日の前後で分けて確認する必要があります。たとえば青森県は10月29日発効なので、10月28日までと10月29日以降で下限が変わります。給与ソフトの単価変更を月初一括で入れている場合は、発効日をまたぐ月だけ手当てが必要です。具体的な処理は賃金締日や賃金体系によって変わるため、社会保険労務士に確認することをおすすめします。

ご利用にあたって

本記事は2026年9月4日時点で公表されている情報をもとにした一般的な情報提供であり、個別の経営判断・労務に関する助言ではありません。記載した改定額および発効予定日は答申段階のものであり、確定は各都道府県労働局長の決定・官報公示によります。賃金の算入範囲、歩合給や固定残業代の時給換算、月の途中で発効する場合の給与計算など具体的な対応については、社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

助成金の要件・申請時期は制度ごとに異なり、変更される場合があります。利用の可否は各労働局の窓口または専門家にご確認ください。

更新履歴

  • 2026年9月4日:初版公開(厚生労働省 労働基準局賃金課「全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました」および別紙「令和8年度地域別最低賃金額答申状況」/2026年9月3日公表、東京労働局「東京都最低賃金を1,280円に引上げます」/2026年9月1日公表 をもとに作成)
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